中古厨房機器には注意が必要?中古機器の注意点とメリットについて解説
この記事では主に、中古厨房機器の注意点について詳しく解説しています。また、中古厨房機器を選ぶメリットについても解説しています。中古厨房機器の購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
一般的に厨房機器の新品は非常に高価であるため、中古を購入する店舗が非常に多いです。しかし、中古品には気をつけるべき点がいくつかあることをご存知でしょうか。多くの方は知らないため「後から気がつきトラブルに…」というケースに発展しやすいです。そこで今回は「中古厨房機器の注意点」について主に解説していきます。
中古厨房機器が選ばれる理由
まず新品でなく、中古の機器が選ばれる理由は
・安価であること
・使用面において問題がないこと
主に以上の2つです。
飲食店にかかる費用の中で、大きな割合を占めがちなのが「厨房機器の購入代金」です。売っている飲食物の種類にもよりますが、10~15坪程度の店舗である場合、100~200万円程度の費用が必要であるとされています。この費用削減に中古厨房機器が選ばれることが多いです。
また、特に初出店である場合は、物件費用や内装費用が当初の想定以上にかさむケースもあるため、機器費用に割く余裕がないことも多いです。そのため、中古厨房機器が選ばれるわけです。
中古厨房機器の注意点
中古厨房機器の注意点として主なものは
・機器の設置場所やと仕様を確認しておくこと
・搬入取り付けを依頼するかどうか検討すること
・故障する可能性も考えておくこと
以上の3つです。順に解説していきます。
機器の設置場所やと仕様を確認しておくこと
設置場所と仕様を確認し忘れたために、トラブルが発生することは多く最悪の場合、厨房機器を買いなおさなければなりません。これは中古に限らず厨房機器を購入する際には気をつけてください。
具体的なトラブルの例は
・寸法が合わず設置ができなかった
・電源やガスの規格が合わず設置できなかった
以上の2つです。簡単に紹介していきます。
寸法が合わず設置ができなかった
寸法の確認を誤ったり、怠ったりした場合には
・機器がそもそも入らない
・機器の設置ができるスペースがない
というトラブルが起きます。「そんなに頻発するの?」と思うかもしれませんが、本当によく起きるトラブルのため他人事だと思わず、しっかり覚えておいてください。
特に「厨房までの搬入経路」の確認が不十分になりやすく
・階段に機器を持って昇れるだけのスペースがなかった
・入口が小さく機器が入らなかった
といったトラブルが起きやすいです。
目測で「まぁ大丈夫だろう」と確認した気になっていると、2度手間となる可能性もありますので
・設置場所の寸法を確認すること
・搬入経路の確認をすること
以上の2点は必ず行ってください。
電源やガスの規格が合わず設置できなかった
「厨房機器を買ったものの、電源やガスの規格が合っていなかった」というトラブルは非常に多いです。理由は
・電源コードに種類があることを知らなかった
・ガスの種類の確認を忘れていた
主に以上の2つです。
まず、電源コードには単相と三相の2種類があり、挿し込むプラグの形から別物となっています。またガスの場合には、都市ガスとLPガスの2種類があり、これも全くの別物です。さらに、都市ガスの場合には「6A」や「12A」といったガスの分類まで把握する必要がでてきます。
加えて、電気にも周波数やワット数といった仕様の問題がありますので、注意事項は多いです。同じガスや電気のくくりでも互換性がないため、1つでも確認が漏れると大惨事となります。購入する際には、事前に確認を行い慎重に機器の検討をしましょう。
搬入取り付けを依頼するかどうか検討すること
厨房機器の販売業者には「搬入取り付け」をオプションで行っているところがあり、購入した機器の大きさなどによっては検討が必要となります。
まず、厨房機器の配送は主に
・車上での引き渡し
・軒先での引き渡し
以上の2パターンで行われます。そのため、大型の厨房機器の場合、受け取りには人手が必要になります。
また、機器によっては
・排水管を設置する必要がある
・給水管のつなぎ込みが必要
などといった専門的な取付工事が必要なケースもあります。そのため、追加料金覚悟で「搬入取付を依頼するか」といったことをあらかじめ考えておく必要があります。
故障する可能性も考えておくこと
中古品を購入した際には、故障する可能性も考えておくことが大切です。なぜなら、新古品や展示品などといった特例をのぞけば、ほぼすべての中古厨房機器には、メーカー保証がついていないからです。最初に機器を購入した人が業者へ売った時点で、メーカー保証は勝手に切れてしまうため、修理保証などはありません。
中古品の購入を検討する際には仕方のないことと割り切ってください。もし故障したという場合には、販売業者や機器のメーカーに問い合わせて修理を進める必要がありますので注意してください。
また、最初から故障しかけている場合もあるため、注文した機器が来たら、まず動作確認を必ずしてください。例えば、冷蔵庫の場合「設定温度まで冷えるか」といったことです。もし動作不良が見つかった場合には、販売業者へ連絡し無償での修理が可能かを確認してみてください。
中古厨房機器を選ぶメリット
中古厨房機器を選ぶメリットは主に
・新品と遜色なく使えるものも多い
・掘り出しものが見つかる可能性がある
・新古品や展示品であれば保証付きで安く購入できる
以上の3つです。順に解説していきます。
新品と遜色なく使えるものも多い
中古購入の場合「とりあえず使えればいいや」と考える人も多いですが、実は中古機器の中にも、新品と遜色なく長く使えるものがあります。
なぜなら「機器のメンテナンス」などがしっかり行われているためです。また、厨房機器は一般家庭用の機器とは異なり、修理が可能なのでコスパ良く使い続けることが可能です。中古品だからと言ってすぐ使えなくなるとは限りませんので、中古品選びは慎重に行いましょう。
掘り出しものが見つかる可能性がある
中古機器の買取業者は全国から機器を買い取っているため、掘り出し物が見つかる確率も高いです。例えば「新品の場合で300万円以上する厨房機器が、中古で50万円だった」というケースも実際にあります。
そのため「高価な機器は開業当初のうち中古を使い、売り上げなどが伸び始めたら新品に買い替えよう」という方法を取る方は非常に増えきています。「安価に良いものを買いたい」という方には、中古厨房機器がおすすめです。
新古品や展示品であれば保証付きで安く購入できる
中古機器の中には
・新古品
・展示品
といった聞きなれないワードで売られているものがあります。
まず新古品とは、箱から出しただけで使われていない機器のことです。次に展示品とは、ショールームなどで利用されたもののことをさします。これらの機器は、ほとんど使われていないにも関わらず中古扱いになっており、新品同様の物が中古価格で販売されています。
また、通常の中古機器と異なり、これら2つにはメーカー保証がついています。そのため「故障した時が怖い」という方は、新古品や展示品の購入がおすすめです。
まとめ
中古厨房機器の注意点とメリットについては、お分かりいただけたでしょうか。中古機器は安価で便利ですが、相応に注意すべき点もあります。安易に飛びつくと後悔することもありますので、充分注意してください。